オーラルケアを見直そう

正しいオーラルケアを伝授する仕事「歯科衛生士」

いつまでも元気に過ごすために「口の健康」を守ろう!

歯科衛生士

歯科衛生士は歯科医師と同じように国家資格を持つスペシャリストで、歯科予防処置や歯科保健指導などが主な仕事です。歯科助手と混同されることも多いのですが、歯科衛生士でなければできない仕事がたくさんあります。

歯科衛生士

予防医療を支える仕事

歯科医療は虫歯や歯周病など悪いところを治療するだけではなくなってきました。今は虫歯や歯周病にならないための予防医療に目が向けられています。その歯科の予防医療を支える仕事のひとつが歯科衛生士です。歯科衛生士法第1条でも、「歯科疾患の予防および口腔衛生の向上を図る」という目的が掲げられています。歯科衛生士の役割は「歯科予防処置」「歯科保健指導」「歯科診療補助」の3つです。

「歯科予防処置」

自分の歯で問題なく咀嚼でき、満足できる食生活を送るためには歯が20本必要だといわれています。歯を失う原因の多くは虫歯と歯周病です。そのため、虫歯や歯周病にならないように予防する、予防医療が歯科医療の分野で重要になってきています。歯科予防処置を専門職として担当している歯科衛生士の仕事は、患者さんの口内の状態を確認し、必要に応じて歯垢や歯石を除去したり、クリーニングなどを行ったりすることです。また、虫歯を予防するフッ素の塗布も歯科衛生士が行います。

「歯科保健指導」

虫歯や歯周病にならないように、歯科で定期検診を受けていても、それだけでは不十分です。日頃から患者さん本人がオーラルケアについて自覚を持ち、実践することが大切です。そのために、正しい歯の磨き方や年齢に応じたケアを指導したり、サポートしたりするのも歯科衛生士の仕事です。保健指導は歯科医院に来院する患者さんに対してだけではありません。幼稚園や小学校などに出向いて子どもたちに歯の磨き方を指導する場合もあります。また、高齢化が進み、口腔ケアの必要性が高まっている今は、要介護者の摂食・嚥下訓練、訪問口腔ケアなども歯科衛生士の大切な役割です。

「歯科診療補助」

歯科医師が診療を行う際にサポートする歯科診療補助は、多くの人がイメージする歯科衛生士の仕事そのものです。歯科医師の指示のもと、患者さんの治療を進めていきます。歯科衛生士は歯科医師のように歯を削ったり、抜歯をしたり、麻酔を打ったりすることはできません。しかし、被せ物をする際に歯型を取るなど、ある程度許されている医療行為もあります。

歯科衛生士と歯科助手の違い

歯科衛生士と間違われやすいのが歯科助手という職種です。歯科助手は公的な資格がないため、患者さんの口内に触れる医療行為はできません。歯科医師のサポートはできるものの歯科衛生士のように予防処置はできないのです。

オーラルケアのポイント!